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制作秘話 24

《其の二十四》

こちらは1年前、旧サイトにしばらく掲載していた記事を、再編集しました。1年前は六之帖発売前でしたから、これが完全版になります。
ファンレターで、いまだに割と多い質問なので。
「業多姫」シリーズの中で、作者が気にいっているシーンはどれか、という質問です。
ということで、自選「業多姫」シリーズ「思い入れのある場面」かな。
各巻二カ所、ひとつはラブシーンです。Lは「行目」と読んでね。

それから、いつも増田恵さまに時海がお伝えしている「時海一番お気に入りの挿絵」と、担当K美さまによる「編集部お薦め」として既に発表された名場面もご紹介しましょう。


壱之帖
*p105 9L〜16L
*p314 12L〜p315 3L 
挿絵 p93 初めてのツーショット

壱での既発表名場面は、「ドラゴンマガジン」2003年3月号に引用されたp179 1L〜p180 3Lですね。
このp274からp275前半、一番力を入れて書いた気がします。
でも、ふっと書けた、そしてこんな文が「小説の精霊」が降りてきて自分にも書けるんだ、思った2つを選びました。


弐之帖
*p132 10L〜17L
*p309 16L〜p310 6L
挿絵 p111 おおぼけさおとくん(笑)

この巻では「ドラゴンマガジン」誌上で「名場面へ投票・イラストプレゼント」がありました。
投票が多かったシーンのうち、K美さまと時海で、「ここの絵がやっぱり見たいでしょ、読者さまは」とp337の後ろ4行を増田さまに描いていただき、当選者の方へプレゼントしました。実はそのイラストを増田さまにお願いして、こっそり壁紙に加工してもらい、夏場に使用していることを白状します。

制作秘話にも書いたのですが、このシリーズではどの巻でも意図して本の真ん中付近にラブシーンを入れています。それと、この巻から終章に力を入れて印象的にすることにしました。
それで、ラブシーンは真ん中のやつを(笑)。
もう一つは何度も書き直しを命じられ、「見せ場の作り方」をK美さまに教わった迅との対決を。
K美さまはp276〜p277の、颯音が鳴に見せる幻想がお気に入りだそうです。


参之帖
*p23 9L〜16L
*p307 12L〜p309 2L
挿絵 p25 3等身鳴さいこー!

この終章は、たびたびBBSのレスに書いているように、執筆中なぜか思わずうるうる、マジ泣きしました。
p23は早霧初登場シーンです。犬射原とともに、場を和ませるキャラにしようとやってみました。壱・四では常磐、戸谷を離れた伍・六では初喜がその役をやってくれてます。


四之帖
*p171 11L〜17L  
*p20 1L〜8L
挿絵 p279 常磐丸がけんめいでかわいいv

p171は17行目の一言が肝です。転機です。それまで鳴は唇を「奪われ」てたんですが、ここから先は奪いにゆくように(笑)。

この巻からはカラー口絵で、K美さま選定名場面が描かれるようになりました。私はp30〜31を描いた1枚目がお気に入りです。


いろどりつづり
*p89 2L〜9L
*p112 6L〜13L
挿絵 p55 祥太ってば私の好みすぎv

p112はこのシリーズ唯一の爆笑シーンと思います。銀の弱点がばれた場面。
作者的次点はp86とp267。人生ってだからこそ面白い?


伍之帖
*p79 5L〜12L
*p311 6L〜13L
挿絵 p115 もっとやばい構図になるのではと、見せてもらうまでどきどき(笑)してました。

この巻のK美さま選定名場面は3枚目のカラー口絵、p278〜p280前半です。このシーンを書くために、作者はいろどりつづりから仕掛けを入れたという(笑)。

p79はシリーズでも気に入ったラブシーンになりました。ドリカムの「Love Love Love」のイメージで、一度書いてみたかったんです。
p248〜250は台詞選びに苦労しました。抑えた表現って、感情がほとばしるより大変かも。


六之帖
*p52 5L〜14L
*p320 13L〜p321 7L
挿絵p327 この絵は「ピエタ」をイメージしてください、とお願いしました。十字架から降ろされたイエスを聖母マリアが抱いている像を「ピエタ」といいます。

p240〜248……青さまってへ○○い……何も言いますまい…………作者3回書き直して一苦労。決してこーゆーせりふ楽しく書いてませんよ?? ってえらく嘘っぽいですねすいません、ぢつは楽しんでます(ぉぃ)
そしてやっぱり特別なp332 5L〜15L、ラストシーンです。
この台詞のためだけにシリーズ全てを書いてきた気もします。とくに12L。やっぱり時海は根が児童文学書きなのかもしれないなぁ……。テーマのストレートな表し方が。
ほんとうの幸せって、なんなんでしょうね。  

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